愛犬を乗せてドライブを楽しんでいる人たちを見ると、特別難しいことには見えず、いかにも当たり前の光景に見えるかもしれませんが、、、
実は違うんだよ、、、結構苦労することがあるんだよ。
ということを知っておいてほしいと思います。
初めての乗車
我が家の愛犬がパピーの頃、獣医さんのところまで行くのに初めて車に乗せました。
もともと興奮しいの仔でしたが、車の中で大興奮し、クレートの中で吠えるわ暴れるわで、病院に到着するまでのほんの数分が異常に長く感じたものです。
数分で済んだから良かったものの、あれが長時間のドライブだったらと思うとゾッとします。
同乗している二人が疲れるのはもちろんですが、パピー自身が疲れ果ててしまっていただろうと思います。
運転手は気が気でなく、二度と乗せたくないと言うほどでした。
でも、いつ何があって車に乗ることになるかわかりません。むしろ、車に乗っても興奮せずに過ごせるようにすることが必要だと考えました。
車に慣らす練習
車 = 楽しい
車に乗ると、楽しいことが待っている。
こういう関連付けが大切だということで、まずは10分程度の距離にある公園に出かけて遊ぶことを繰り返し、少しずつ距離を伸ばしていきました。
もともと車に乗ること自体は嫌がらない子だったのですが、繰り返すうちに「ドライブ」という言葉を聞くだけで大喜びするようになりました。
ただ、相変わらず興奮状態を抑えることはできず、困っていました。
乗車位置を変える
最初は犬を車に乗せる位置を、単純に「隣で付き添える後部座席」と考えました。
クレートでおとなしくしててくれれば一番安心なんですが、なにしろ中で暴れて大変だったので、リードに繋いで隣でガシッと捕まえている方法をとっていました。
そこで使っていたのが ドライブシート です。
当時使っていたのは、真ん中のファスナーを開くと半分は足元が開き、隣に人が座れるタイプでした。
最初はおとなしくしていても、信号待ちなどで外に人が見えると構ってほしくて左右の窓を行ったり来たりする始末で、付添人の存在なんて眼中にないので、ズカズカと踏みつけられて傷だらけになるほどでした。
そこで考えたのが『窓の外を見せない作戦』でした。
我が家の車はミニバンで、足元のフラットな空間が広かったので、そこに天井が開くタイプのソフトクレートを置いて中に入れてみました。
常に天井を開いておいたので圧迫感はなく、特に嫌がる様子はありませんでした。
驚いたことにこの作戦が上手く行き、急に騒がなくなったんです。
立ち上がってもギリギリ外が見えるくらいで、オスワリしている時には車内の人間しか見えないのが良かったようです。
ハードタイプのクレートに比べれば安全性は劣りますが、ドライブシートよりも行動が制限されるし、抜け毛の飛散もかなり抑えられます。
なにより大人しくなったというのが大成功でした。
空間が制限されたことも影響があるかもしれませんが、位置を変えただけでこんなに態度が変わるんだぁ~というのが驚きでした。
本当は、この中でゆっくり寝てくれれば一番良かったんですが、なぜか「ドライブ中は絶対眠らないマン」だったので、眠そうにカックン、カックンしてても、なんとか頑張ってる子でした。
無理強いしない
うちの子は車を怖がったり嫌がったりすることもなく、出かける距離を伸ばしながら泊りがけの旅行にも出かけられるようになりました。
ただ、近所の犬友さんの中には、車酔いがひどくて、せいぜいお医者さんに行くくらいしか無理だと話されていた方もいます。
そうでした、わんこの中には車酔いをする子がいるということも忘れてはいけません。
もちろん車に慣れている子でも、ドライブ前の食事は少なめにするとか、いつもより早めに与えるなどの配慮が必要だと思いますが、何よりも、車が苦手な子に長時間のドライブで連れ回すことは大変なストレスになると思います。
車に対する反応は個体ごとに違うので、そうした部分は家族がしっかり見極め、無理強いしないように気を付けてほしいと思います。
それでも必要な時が来る…
無理強いは禁物ですが、ケガや加齢でお医者さんに行くことが増えた時に車での移動が欠かせなかった経験から、ドライブとは言わないまでも、多少の距離は車に乗れるようになっていたほうが、人間も犬も楽なのではないかと思います。
恐怖心からのストレスが車酔いを引き起こすこともあるので、本当に少しずつでもいいので、工夫をしながら車に乗る経験を積んでおくことは悪いことではないと思っています。
最初は車を動かす必要はなく、後部座席の左右のドアを開けて中を通過させることを繰り返すだけでもいいと思います。
そうしてるうちに車は特別なものではないという感覚になり、5分、10分…の乗車くらいなら何が起こったかわからない程度になってくれるといいですね。
ルールを決めよう
楽しいドライブも、ちょっとした油断が悲劇を生むことがあります。そこで、ドライブを始める前に家族間でルールを決めておくことをお勧めします。
我が家のルールは主に2つです。
- 扉を開ける前にリードを装着する。
- 車内に犬だけで留守番させない。待つときは必ずどちらかが付き添う。
扉を開ける前にリードを装着する
ドライブで心配なのは、車から降りる時の事故です。
特に車内で自由にさせているわんちゃんは、扉から飛び出す心配があります。これは絶対に避けたいことですね。
そこで、我が家ではリードを装着してから扉を開けるというルールを決めました。
それはソフトクレートに入れるようにしてからも同じです。
同じことを繰り返していると、わんこ自身にも習慣として身に付きます。
リードを装着する動作 = 外に出る
これが理解できると、車を止めてもリードを装着しなければ自分は外に出ないと理解できるようで、心理的にストップがかかることになります。
車内に犬だけで留守番させない
当然のことですが、子供と同じで犬は自分で危険回避のための行動がとれません。
真夏はもちろんのこと、どんな季節でも犬を残して車から離れるのはNGだと思います。
以前、鍵を車内に置き忘れて扉を開けられなくなった話を目にしたことがあります。真夏じゃなかったとはいえ、昼間の広い駐車場での出来事だったようです。
鍵屋さんを呼んで来てもらうまでの間、窓も開けられない車内でグッタリしている愛犬の姿を見続けるなんて、自分達が…と思ったら悲鳴を上げておかしくなりそうな案件です。
こうした不測の事態があり得るので、必ず誰かが付き添うようにしたいものです。
まとめ
愛犬を初めて車に乗せる時に注意することは、
- 最初から長時間のドライブに連れ出さない。
これが重要です。
疲れさせない、嫌な思いをさせない、ということが大切です。
まずは数回に分けて車に慣らす練習と、愛犬と車の相性を見極めましょう。
そして、家族間でルールを決めておくことも大切です。
犬の安全を守りながら、楽しいドライブライフを始めましょう。