編み物を始めるには道具が必要ですが、何が必要かがわからなくて困りますよね。そこで、最低限揃えておきたい道具をご紹介します。
棒針編みに揃えておきたい道具(必須編)
これがなければ始まらない、という道具は次の通りです。
道具の名前 | 備考 |
---|---|
棒針 | 針の太さは使用する毛糸に合わせる |
とじ針 | 針先が丸く糸割れしにくい毛糸用を使う |
かぎ針 | とじ、はぎの他、別鎖の作り目を作る時に必要 |
メジャー | 編み始める前にしっかり寸法を測ることが大切 |
※ 上表の背景色がピンクの項目は、編み物セットに含まれることが多いものです。
個別に揃える前にセット製品の付属内容を確認してみてください。
棒針
棒針の太さ
棒針の太さは軸の直径で決まります。0号、1号、2号・・・、と号数で表示され、数字が小さいほうが細く、数字が大きくなるほど太くなります。
何号の針を揃えるべきかは、どんな太さの毛糸で編むかで違ってきます。
こちらのサイトは愛犬のためのサイトということもあり、犬のセーターを編むことを基本に書いている記事になります。犬の服を基準に書いておくと、私が参考にした書籍では、冬用セーターに使われている毛糸は合太、並太が多数を占めていました。
合太と並太の場合は、一般的には次表のような目安になっています。
棒針 | カギ針 | |
---|---|---|
合太 | 4~6号 | 4/0~6/0号号 |
並太 | 6~9号 | 5/0~7/0号 |
ただ、実際には同じ合太でもメーカーが違うと多少の違いを感じることもあります。なので毛糸のラベルに書かれた号数を使うのが一番だと思います。
便利な棒針編みセット
棒針は、必要になるたびに買い足していくと高くついてしまうものです。一番最初に必要なものが付属したセットで購入するのもおすすめです。
棒針の種類
棒針には素材の違うタイプがありますが、手に入りやすいのは竹製とプラスチック製のものです。
プラスチック製のものは竹製に比べて多少軽いかな…という重さです。意外にも滑りがイマイチで、竹製に慣れた自分には柔らかくてしなる感じが好みではありません。
それよりも、後から揃えた輪針が気に入ってます。
今はコードの長さを変えられるよう、針の両端と複数のコードがセットになったものが売られています。針とコードを好きなように組み合わせて使うことができて、これが想像以上に使いやすいです。
輪針はコードの両端に針が付いていて、襟や袖口など、輪に編むときに使います。ただ、これを往復編みの時に使っちゃいけない決まりはありませんよね。幅の有るものを編むときは、30㎝程度の棒針よりも、100㎝、120㎝の長いコードを使った輪針のほうが断然ラクです。
犬用セーターの大きさなら棒針で充分ですが、こんなのもあるんだ、ということでご紹介してみました。
その他の必須道具
とじ針
とじ、はぎ、糸処理などに使います。
毛糸用には、先端が太く丸い針を使わないと毛糸が割れてしまいます。
かぎ針
「棒針編みなのにカギ針?」と言われそうですが、わりと必需品です。
作り目、とじ、はぎなどに大活躍です。
また、ごく稀に編み目が滑り落ちてしまい、1目空いたまま編み進んでしまうことがあります。何段か先で気づくと、ほどくか拾い上げるかになります。カギ針があると拾い上げる時に便利です。
かぎ針の太さは色々あるので、かぎ針主体で作品を作るなら毛糸の太さに合わせて号数が決まりますが、棒針編みの補助的な道具として使う場合は、5/0、6/0あたりでしょうか…。
メジャー
寸法を測るのに使います。
あると便利な道具
編み物を始めたばかりの頃、無ければないで、何かしらの代用品を工夫して頑張ってる初心者は多いと思います。とはいえ、あると無いとでは大違いな道具たちです。
道具の名前 | おすすめ度 |
---|---|
目数リング | |
段数リング | |
棒針キャップ | |
目数段数計 | |
編みだし糸 | |
ほつれ止 | |
手芸はさみ | |
編み物用マチ針 |
※ 上表の背景色がピンクの項目は、編み物セットに含まれることが多いものです。
個別に揃える前にセット製品の付属内容を確認してみてください。
道具詳細
目数リング / 段数リング
目数や段数をひと目でわかるよう、印付けとして使います。
棒針キャップ
棒針の先端にキュッと差し込んで使います。
針先の保護や玉付の代わりに使ったりします。
途中まで編んで休む時など、編み目がスルッと針から落ちないようにするためにも必須です。
ほつれ止
編み目を休める時に使います。
前身ごろと後ろ身ごろは、それぞれの編み終わりの段を編まずに合体させ、休ませた編み目から襟や裾を編むことがあります。休ませる編み目は棒針からほつれ止めに移しておき、他の部位を編みます。
これが無い場合は毛糸を使うなど何かしらの代用品で賄いますが、専用の道具は使いやすさが違います。
私は古くからある安全ピンタイプを使ってますが、今は左右両開きできるタイプが出ていて、ますます使いやすくなってるようです。
目数段数計
編み物は「何段編んだか?」 がとっても重要です。
頭で覚える、メモに書く…。最初は頑張っても、ゼェ~ッタイ!くじけます。
個人的には計測道具は、必需品だと思ってます。
棒針に装着して回転させるタイプと、人数調査に使われるようなカチャッと押すタイプがあります。
個人的には何十年も同じカチャカチャを使ってて、あのカチャカチャする感触が好きなんですが、正直言うとカチャッをし忘れることがあります…
棒針に装着したほうが回転忘れは防げるのかな?なんて思ったりもしてます。
編みだし糸
編み図によっては、裾や袖口を後で逆方向に編み出すものがあります。こうした編み方の場合は、別糸で編み目を作って編み始め、最後に別糸をほどいて目を拾います。
この時に使う別糸は、実際のセーターに使うのとは違う色を使ったほうが分かりやすいと思いますが、ぶっちゃけ何を使っても構わない、という感じです。
ところが、専用の「編みだし糸」を使ってみると明らかに違いを感じます。
編み出し糸だと、スルスルと滑るようにほどけるので、ストレスフリーです。
手芸はさみ
ハサミならどの家庭にもあるでしょう? という感覚には「ノー」と言いたいです。
毛糸が逃げないハサミ。これが大事です。
編み物用マチ針
編み物用マチ針は、布用とは違って先端に丸みがあって糸割れしにくくなっています。また、編み目から抜けにくい形になっています。
最近では、針よりもクリップを愛用しています。洋服作り用に買ったものですが、編み物でも役立ってます。部位によってはクリップのほうが素早く止められて使いやすかったりします。
「なわ編み」するなら…
なわ編みは、縄のような模様(アラン模様)になるように編む手法です。
なわあみ針
縄編みの時にあると便利なのが、なわ編み専用の針です。
形は波型とU字型の2種類あります。
私が道具を揃えた頃は波型しか見なかったので、そのまま同じものを使い続けていますが、U字型の存在を知ってからは、「あっちのほうが編みやすそうだな」と密かにうらやましく思ってます。
とはいえ、こういうシンプルな道具って壊れないじゃないですか。無くさない限り、買い替え時がわかりません。
オススメの本
新・棒針あみの基礎
久しぶりに編み物を始めた時、あらためて基本を身につけようと手にした本です。
イラストや写真が豊富に使われているので、とってもわかりやすいです。
かわいい犬の手編み服 SS、S、M、L、LL
5サイズ展開の犬服の本です。レビューでも評判上々です。
アラン模様110
基本が身に付いたら編んでみたいのがアラン模様のセーターです。様々な模様と編み図を収録した本を手元に持っておくと、次への意欲が湧いてワクワクが止まりません。