個人旅行に行くとき、あなたは「計画派」ですか? それとも「ノープラン派」ですか?
今回は、ノープランで出かけたばっかりに「何しに行ったんだ?」という結果に終わった犬連れ石和旅行について書いてみようと思います。
石和温泉を選んだワケ
ファミリーロッジ旅籠屋というホテルをご存じでしょうか? 全国チェーンのロードサイドホテルで、サービスエリア内に設置されている店舗もあるので、そういえば休憩の時に見たことあるなぁという方もいると思います。
この旅籠屋には、各店舗に2室ほどのペット同伴可能な部屋が確保されています。特にペット同伴を前面に打ち出しているホテルではないので、知る人ぞ知る…みたいになってますが、実際に使ってみると使い勝手が良く、何度も利用させていただきました。
食事なし、温泉も大浴場もなし、スリッパや歯ブラシでさえ必要なら購入するという、安心して寝ることだけが目的とも言えるホテルですが、どの店舗に行っても部屋の構造が同じなので、我が家の愛犬にとっても「あ~、はいはい、いつもの所ね…」という、勝手知ったる慣れた場所になってるようでした。
そもそも、旅行は行き先を決めてから宿泊施設を決めるという順番で計画を立てていましたが、旅籠屋の利用に慣れてきた頃、『旅籠屋のある所に観光スポットあり』という見方にかえて旅先を選んでみようということになりました。
そこで選んだのが甲府石和店です。
石和温泉周辺の観光スポット
「石和」と言えば「温泉」という発想くらいはできたので、むしろ大浴場も無い旅籠屋がなんで石和にあるんだろう?と不思議でした。
旅籠屋HPでは店舗ごとに近くの観光スポットを紹介しているページがあり、そちらに載っていたのが「ほったらかし温泉」と「笛吹川フルーツ公園」でした。
「ほったらかし温泉」を調べてみると、それはそれは絶景の場所にある日帰り温泉で、これは是非行ってみたいと思いました。
また、「笛吹川フルーツ公園」という文字を見た時は、瞬間的にフルーツ狩りができるのか?と思いました。実際にはフルーツについて学んだり食べたりすることはできるようですが、フルーツ狩りができる場所ではありませんでした。
ただ、公園の周辺にはフルーツ農園が溢れてて、フルーツ狩りもできるようでした。
そこで、次のような計画を立てました。
- 1日目夕方、自宅出発
- 石和到着、ホテルチェックイン
ファミリーロッジ旅籠屋 甲府石和店に宿泊です。
- 2日目ほったらかし温泉
- 笛吹川フルーツ公園
- いちご狩り
- ラベル談合坂SA(上り)
これだけ見ると、なかなか充実した内容じゃないですか?
地図で見ると、こんな感じです。
日帰り温泉に公園。特に調べるまでも無いかな…という感覚で出発しました。
ほったらかしの湯
[所在地] 山梨県山梨市矢坪1669-18 map
温泉設備のない旅籠屋でも出かける気分になった最大の理由が、このほったらかしの湯でした。
標高1,171mの棚山の中腹、約700m地点にある絶景の温泉です。露天風呂からは甲府盆地を見下ろし、天気が良ければ富士山まで見えるという最高のロケーションにあります。
何かの情報で「日の出から夜景まで楽しめる」と見たので、特に時間を気にせず、ホテルをチェックアウトしたら、そのまま温泉に直行しました。
実際には、温泉は「あっちの湯」と「こっちの湯」の2つがあって、入り口が違う場所にあります。日の出から開いているのは「あっちの湯」だけで、「こっちの湯」は10時半頃オープンになっていました。
犬がいるので温泉は最初から交代で入るつもりでしたが、想定外は日陰のない駐車場だったことです。建物や木の陰になるような場所が全くありませんでした。
山の中の温泉ということで涼しい場所を想像していたら大間違いで、露天風呂に出ると日よけ笠が置いてあるほど日差しの強い場所でした。駐車場なら尚更なので、知らずに犬を車内にお留守番させたらとんでもないことになりそうです。
特にその日は天気が良く、3月とはいえ車の中で待つには暑すぎました。
気持ちの良い露天風呂で「気分はサイコー!」なんですが、とにかく早く戻らなきゃ・・・という気持ちが強くて、普段ならもう少し時間をかけるところを最速で戻りました。
本当ならここで「はい、交代」となるはずでしたが、待っていたブヒがパンティングを始めてて、これ以上は無理だ…という判断になりました。
こうして、ほったらかしの湯は1人のみの利用で退散することになりました。
後になって知ったのは、どうやら犬を預けることができたらしいということです。駐車場の一角にわんこ温泉が作られて、ドッグランや預かりの施設があったようなんです。
私たちが訪れたのは2014年で、そんなのあったかなぁ?という感じですが、少しでも早く交代することを考えて周囲を観察する余裕すらありませんでした。
帰ってきてからわんこ温泉のことを知ったときは、車で待たせるより預けたほうがブヒには楽だったかもしれないと、超~後悔しました。
※ この記事を書いている途中で改めて「わんこの湯」で調べてみると、今は無くなってるようです。もしかすると私たちが訪問した時には既になかったかもしれません。確証はないので、必要な場合は直接施設に確認してください。(2023/11)
笛吹川フルーツ公園
笛吹川フルーツ公園は、ほったらかし温泉に向かう道の途中にあるので、温泉の帰りに寄れば、旅のルート的にも無駄なく周れると考えていました。
ほったらかし温泉を後にして坂道を下り、最初に目に入った公園の駐車場に車を停めました。
いざお散歩だ!と張り切って出かけたものの、これが間違いでした。
フルーツ公園は山の斜面を利用した公園で、私たちが車を停めた駐車場は斜面の一番上に位置していました。これだと斜面しかない公園に見えてしまいます。
これも後になって気づきましたが、実は公園のメインと言えるのは更に下のほうで、そこまで行けば芝生の広場など、もっと開放的な場所はいくらでもあったんです。駐車場も、その近くにありました。
私たちはとりあえず噴水広場までは下ってみましたが、それ以上は戻るのが大変そうだったのであきらめて引き返してしまいました。
もと来た場所にはバーベキューガーデンがあってペット同伴も可能でしたが、OPENは11時で、時計を見ると9時30分。時間が余り過ぎです…。
後の反省会で判明したこと。
挙げればきりがないほどの反省点だらけでした…。どこが失敗か?と言えば、全部ですね。
思い返せば、当時は今ほどホームページも充実していなかったので、どこまで調べられたかは今となってはわかりませんが、もう少し掘り下げておけばよかったと思うばかりです。
※2023年9月25日から、施設の補修工事により、【テラス席】がご利用できません。また、ペット連れでのご利用もできません。
笛吹川フルーツ公園公式HP
今回の記事作成に当たり新たに知ったのは、2016年11月にはドッグランもオープンしていたということです。2022年4月には2つ目のランも新設されていますが、どちらも体重制限があって、うちの子は利用できない体重でした。
結局、ちょっとばかりの休憩とお散歩ができたことと、「新日本三大夜景」に認定されている場所を、まっ昼間に観光したくらいになってしまいました。
いちご狩り
3月はいちご狩りのシーズンでもあり、ほったらかし温泉に向かう途中の道には「いちご狩りできます」の看板が至る所に掲げられていました。
それまでのいちご狩りの経験からも「行けば出来る」と安易に考えていましたが、これがまたまた大失敗。
実は、ペット同伴可能な農園には目星をつけていたので、フルーツ公園の駐車場に車を停めた時、真っ先に予約というか、確認の電話を入れてみたんですね。
すると「あー、今日の予約はいっぱいです!」とあっけなく断られてしまいました。
ナンテコッタ…
昔のいちご狩りは、腰をかがめてイチゴを摘むスタイルでしたが、最近では高設栽培のスタイルもできて、車いすやベビーカーでもOKなところが増えました。そうした中でペットを受け入れてくれる農園があるというので楽しみにしてたんですけど…涙
考えてみれば当然かもしれませんが、もともとペットを受け入れてくれる農園が少ないので、どうしたってペット連れはその貴重な施設に集中しちゃうわけですよ。
結果、愛犬と一緒にいちご狩りをするという楽しい思い出作りをすることもできず、落ち込んだ気持ちで公園に行き…ということになりました。
[ 教訓 ]
ペットと一緒の体験モノは、事前予約すべし
後で知ったこと…
ちゃんと調べていたら…と思うものは他にもありました。
公衆浴場 石和温泉
天然温泉を使用した昔ながらの銭湯が、旅籠屋から徒歩10分の所にあったんですねぇ~。駐車場もあるので、チェックインの前に交代で入ることもできたような気がします。
桔梗信玄餅 工場テーマパーク
山梨県の定番土産と言えば『信玄餅』ですね。信玄餅ならSAや道の駅でも目にするので大して珍しくもないかもしれませんが、本社工場にあるテーマパークとなれば話は別でしょう。
犬連れで建物内に入ることはできませんが、「お菓子の詰め放題」や、ワケあり商品の特売、手作りアイスなど、ここでしか買えないものもあるようなので、行ってみたかった…。
その他
他にも、まだまだ行くべき場所はあったように思います。
最後に…
いかがでしょう。「アンタたち、何しに行ったんだ…」と言いたくなる内容でしょ?
一回の旅行で、こうも失敗が続くとは…
知ってたけど行かなかったことよりも、「近くにそんなにいい場所があったの?」と、あとで知るほうがダメージが大きいものなんだな、と感じます。
まぁ、我が家にとって大事なのは愛犬が嬉しそうに、楽しそうにしてくれることで、そんな愛犬と一緒に過ごすことが大切だったので、今となれば笑い話になってますが、、、
人間だけの旅行ならそれなりになんとかなることも多いですが、犬連れというだけで最初から選択肢が少ない中で、トラブルが起きた時のためにも下調べは大切だなと痛感した旅でした。
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