仔犬がハムハムする『甘噛み』なんて~ものは可愛いものさ。一時的なものだし、目くじら立てずともすぐに収まるサ・・・なぁ~んて思っていた私たちでしたが、まさか逃げ出すほどの痛みに悩まされるとは、想像もできませんでした。
当時は「ノイローゼになりそう…」なんて弱音が飛び出すほど、本当~にツライ日々でした。
犬を育てている中で陥るノイローゼ…いわゆる『パピーブルー』になるほどの仔犬の本気噛み。悩んでいる飼い主さんは多いようです。
子犬の甘噛み
そもそも、仔犬が甘噛みする理由には次のようなものがあります。
歯の生え変わりで子犬がハムハムするくらいは最初から織り込み済みだったので、対策用に準備したものが、ロープなど、噛んでもいいオモチャです。
こちら のような木のおもちゃも効果的ですね。
フェッチ!(Fetch!) です。
フェッチは梨の木でできている天然素材のオモチャです。触った感じは固いのに、子犬の歯でも簡単に嚙み砕けます。出てくる破片はトゲトゲしてないので口の中を傷つけることもないようです。
家具やスリッパなどを噛むよりも、専用のカミカミを用意することで独占欲も満たせます。
フェッチにはサイズがS・M・Lとあるので、成長に合わせてサイズを変えていくことができます。
ただ、日に日にカミカミが上手になって行き、いつしか1回で1本がダメになるほどになりました。
そこで、もう少し長持ちするものを探して対応していました。
甘噛みどころではない『本気噛み』
うちの子の場合は歯が痒いのとは別に、明らかに『遊んでる勢いで噛む』というものでした。上に書いた理由の中では、手や足をオモチャだと思っている、というのに当てはまると思います。
こういう場合、興奮すればするほど、噛み方が強くなります。
子犬にしてみれば、決して思いっきり噛んでるつもりはないのでしょうが、小さな乳歯は意外と鋭利で、その歯で噛まれるのは相当痛いものなんです。
しかも、子犬は力加減ができません。
それはもう甘噛みなんてものじゃありません。本気噛みです。
全速力で走り回り、勢いのついた状態であいさつ代わりに「ガブッ」と噛んでは走り去る。そしてまた一周して戻って来る・・・の繰り返しです。
勢いは、とっ捕まえるのも難しいほどで、私たちをあざ笑うようにスルスルと走り抜けていきます。たとえ捕獲に成功しても、結局はガブッと噛まれて手を放してしまいます。
まさに「ヒャッホーィッ!」という声が聞こえるようでした。
悪気がないのはわかりますが、集中的に足を狙われて逃げるのにも苦労して、そのうえ流血・・・なんてなると、怒るなと言われても腹が立ちます。
当然、飼育本に書いてあるようなことはやってみましたよ。
でも、実際に痛みや流血を経験すると、効果が出る前に心が折れるってもんです…涙
そんな日々が続くと、
「なめられてるんだな」
「どうすればいいのかわからない」
「自分はなんてダメな飼い主なんだ」
「犬を飼う資格がないんじゃないか」
もう、負のスパイラルに突入です…。
どうやってやめさせることに成功したか?
さて、我が家のブヒは、無事に噛み癖を無くすことができました。
その方法をひと言で書くならば、「根気!」です。
マニュアルには、こうしなさい、ということは書いてあっても効果がでるまでの期間なんて書いてません。当然と言えば当然で、犬の性格にもよるし、しつけるほうの人間の態度もそれぞれだから、一概に「〇日で効果てきめん!」なんてことは断言できないのでしょう。
「伝えれば、伝わる。」 これを信じるのみ・・・だと思います。
本気噛みをやめさせた方法
子犬が『噛む』といっても、勢いで噛んでしまう場合と、「嫌だ」とか「怖い」という感情から噛んでしまう場合とでは意味が違いますよね。
うちの子の場合は単純に勢いで噛んでるだけなので、相手が嫌がっている → 嫌がることをすると遊んでもらえない、ということが伝わることが大事だと思いました。
なので、噛まれたら、思いっきり不快感を表して、無視するか静かに部屋から出るようにしました。
「え? 今まで一緒に遊んでたじゃん!」
「あれ? なんでやめちゃうの?」
子犬に遊びのスイッチが入るのとは逆に、こちらはこちらで、噛まれたら遊びのスイッチを切る!
これの繰り返しでした。
本人に「どうして?」と考えさせること、「そうか!」と理解させることが大事でした。
ただ、1度や2度で効果が出るほど簡単なことではなかったために、こちらもくじけはしましたが、対策自体は間違っていないと思ったので、あとは根気あるのみ、、、でした。
期間にしたら2週間くらいかな…。実際はもっと短かったのかな…。
噛まれまくってるときは、これが永遠に続く気がしてノイローゼのようになってしまいましたが、「あれ?そういえば最近噛まないね」と思うようになってからは過去のことになってしまい、別の問題に向き合うことになってました。
まぁ~、パピーの間は次から次へと問題が発生するので、迎える前のハッピーオーラはどこに消えたのか?というくらいどんよりした気分になることも多かったですが、考えてみれば、生まれて3か月やそこらで言葉も理解できない赤ちゃんに、即効で理解しろと言うほうが無理ですしね…。
今では、こうしたやりとりが相手の感情を読み取る大切な経験になったんだなと思ってます。
気を付けていたこと
ところで、噛み癖に困った時でも次のことには気を付けていました。
一緒に楽しく暮らすことが目的で迎えたのに、最初の段階で子犬に悲しい思いをさせたら、自信をなくしたり、攻撃的になるんじゃないかと考えました。
この部分で間違えると、自分の思い通りにならないストレスで噛む犬になってしまい、甘噛みを無くすどころではなくなってしまいます。
まぁ、あまりに酷かったときに一度だけグイッと引き寄せて、お腹の底から「いけない!」と怒ったことはありますけどね…汗
あと、最初の頃は、わざと大きな声で「痛い!」と言ってましたが、途中からは「イタッ」とか「イっ!」だの「アッ!」だの、本当に感じたままの声をひと声発したら、そのまま無視して部屋を出ました。
そのほうが、本当に相手が嫌がってることが伝わるように感じたからです。
そして、わんこが「やっちまった」と感じてるようなら、必ず戻ってワシャワシャして、寂しい気持ちを継続させないように気を付けました。
心がくじけそうになったら…
相談できる相手がいなかったり、自分ばかりが悩んで他の家族は無関心…。
なんてこともありますよね。
あるある…
そんな時は、プロに頼ってみるのもいいかもしれません。
最近では犬の幼稚園が増えて、探せばご近所でも展開しているかもしれません。しつけ以外にも、子犬の頃から多くのワン達に囲まれるのは悪くないと思います。
まとめ
今回は、子犬の噛み癖について記事にしてみました。
今にして思えばどの犬種に限らず、パピー時代の通過儀礼のような『パピーあるある』だとわかります。
でも、当時の憂鬱な気持ちと自己嫌悪は、それまで味わったことのないものでした。
その後の我が家ですが、あれだけ暴れていたブヒパピーが本当にいい子に育ってくれて、旅行に行くのも全く問題ない聞き分けのいい子に育ちました。
あの時投げ出さないで本当に良かった…。
結局、飼い主が子犬に育てられた部分もあるように思います。
もしもここに辿り着いたあなたが今まさに苦労して気持ちが下を向いているとしたら、この記事が少しでも参考になれば幸いです。